教員検索

教員検索

写真:スポーツ学部 スポーツ学科教授 教授 (KUMAGAWA hiroaki)
教員氏名 熊川 宏昭
ローマ字 KUMAGAWA hiroaki
所属学部 スポーツ学部
所属学科 スポーツ学科
職 名 教授
所属学部(兼任1) 共通教育センター
研究室 耕学館2階S219
メールアドレス kuma0224@kyukyo-u.ac.jp
学生諸君へ  特別な教育的ニーズのある子どもたちは、その実態から様々な学びや行動の様相を示します。
 そのような中で、つねに”なぜ”という視点をもち、その学びや行動の背景にある要因をさぐりつう、指導や支援を行っていただけたらと考えています。
取得学位 教育学修士(平成2年3月 福岡教育大学)
学歴 1983(昭和58)年 03月 福岡県立山門高等学校普通科卒業
1983(昭和58)年 04月 福岡教育大学教育学部養護学校教員養成課程入学
1987(昭和62)年 03月 福岡教育大学教育学部養護学校教員養成課程卒業
1987(昭和62)年 04月 福岡教育大学教育学部研究生
1988(昭和63)年 04月 福岡教育大学大学院教育学研究科障害児教育専攻入学
1990(平成02)年 03月 福岡教育大学大学院教育学研究科障害児教育専攻修了
専門分野 肢体不自由教育・重度重複障がい教育
所属学会名 1988(昭和63)年10月 日本特殊教育学会会員(現在に至る)
1998(平成10)年10月 日本リハビリテーション心理学会会員
2025年       日本重症心身障害学会会員
教育研究社会活動の概要 2003(平成15)年04月 福岡県粕屋町修学指導委員会委員(2004年03月まで)
2007(平成19)年04月 福岡県筑紫地区地域特別支援連携協議会巡回相談員(2010年03月まで)
2008(平成20)年04月 福岡県教育委員会特別な教育的支援に関する検討会議ワーキングチーム委員(2010年03月まで)
2012(平成24)年04月 福岡県太宰府市就学指導委員会委員(2014年03月まで)
2014(平成26)年04月 福岡県太宰府市教育支援会議委員(2016年03月まで)
2021(令和03)年04月 福岡県教科用図書選定審議会委員(2022年03月まで)
担当授業科目 令和7年度前期
本学
・特別支援教育概論
・キャリア基礎演習Ⅰ
九州女子大学(非常勤講師)
・知的障害者の心理・生理・病理
・障害児教育総論Ⅰ(オムニバス)
・発達障害教育総論
社会貢献・国際連携等 令和7年度
・県立柳河特別支援学校における自立活動の時間の指導助言及び自立活動学習会講師(令和7年度5月~)
・県立太宰府特別支援学校(令和7年7月31日)
・福岡教育連盟研修会講師(令和7年8月23日)
 
種 類 著書・
学術論文の名称
単著
共著
発行
年月等
発行所等 概 要
著書
著書 精神遅滞児の心理と指導 共著 1991.4. 北大路書房  ダウン症の早期療育におけるワシントン大学プログラムについて、他のプログラムとの比較検討並びに実践事例の紹介を行った。
担当部分:pp.137-143.
共著者:山下 勲 他
学術論文
学術論文 重度・重複障害児の学習における「意欲」とは何か? 単著 2004.3. 福岡教育大学障害児治療教育センター年報,17(P29~34)  重度・重複障害児の学習における「意欲」について、その知見を概観するとともに、「意欲」の発達位相に関するモデルを提案した。また、「意欲」を高める支援とその高まりを見る視点について整理した。
学術論文 共同注意行動の発達と障害児の発達支援の応用に関する研究ノート 単著 2003.3. 福岡教育大学障害児治療教育センター年報,16(P1~7)  共同注意行動の発達とその意味について、他者理解の発達等も含めて概観し、生理を行った。続いて、上記の知見を障害児の発達支援に応用している研究について概観し、実際の臨床場面に示唆となる知見を整理した。
学術論文 重度・重複障害児における呼吸の支援に関する事例検討 単著 2002.3. 福岡教育大学障害児治療教育センター年報,15(P47~52)  一人の重度・重複障害児の呼吸の支援の実際を、パルスオキシメーターによる血液中の酸素飽和濃度を中心に評価し、考察した。その結果、指導期間全般を通して、指導後の酸素飽和濃度は上昇した。また一連の支援手続き、特に、座位での肩、骨盤を整える活動が酸素飽和濃度上昇に効果的であったことが示唆された。
学術論文 重度・重複障害児の呼吸の支援に関する展望 共著 2001.3. 福岡教育大学障害児治療教育センター年報,14(P37~47)  重度・重複障害児の呼吸の支援に関して、その基礎となる呼吸の発達および、呼吸の障害の諸相について概観した。さらに、諸家の実践を概観し、筆者が担当した支援の実際についてふれた。
(熊川宏昭、冨高佳子)
学術論文 ダウン症乳幼児の発達に関する事例検討-津守式乳幼児精神発達質問紙の下位項目の通過状況の分析から- 単著 2000.3. 福岡教育大学障害児治療教育センター年報,13(P43~48)  一人のダウン症乳幼児の発達経過を、「発達連関」という観点から、津守式乳幼児精神発達質問紙の領域の下位項目の通過状況を分析、検討した。その結果、12~13ヶ月における「社会性」の領域での「イナイ・イナイ・バー遊び」に関する項目の通過に関して、「探索」の領域における通過項目との関連性が指摘された。また、16~17ヶ月における「身体的自己」の成立に関する項目の通過に関して、鏡像認知、他者への関心といった点から検討した。
学術論文 重度・重複障害児の感覚運動遊びに関する事例検討 単著 1999.3. 福岡教育大学障害児治療教育センター年報,12(P17~24)  一人の重度・重複障害児の感覚運動遊びの指導経過について検討した。その結果、指導の中での同時収縮の高まり、立ち直りの促進が認められ、同時収縮の高まりは、頸部の安定、覚醒水準の高まりをも促したと考えられた。次に対象児の変容の中でも、特に同時収縮の促進という点から、指導した方法を整理し、より効果的な指導の方法等について検討した。その後、今後の研究の方向性について若干検討した。
学術論文 立位で足を踏みしめる活動の高まりに伴い、外界との応答に拡がりが見られた 重度・重複障害児の事例に 関する一解釈-Wallonの発達論の視点から- 単著 1998.3. 福岡教育大学障害児治療教育センター年報,11(P31~36)  一人の重度・重複障害児の指導において、開始時には、全般的に不活発であったが、援助して立位をとらせると、徐々に足を踏みしめる活動が出現し、それに伴い外界との応答にも拡がりが見られたことについて、その相互の関連性を指導記録のエピソードをもとに、Wallonの発達論の視点から検討した。
学術論文 Rett症候群の発達と援助に関する文献的展望 単著 1997.3. 福岡教育大学障害児治療教育センター年報,10(P63~68)  Rett症候群の発達と援助についての手掛かりを得るため、その診断基準、臨床ステージ等について整理した後、いくつかの研究を概観した。
学術論文 発達障害児の自己形成-療育・教育活動への示唆を求めて- 単著 1995.3. 福岡教育大学障害児治療教育センター年報,8(P39~45)  発達障害児の自己形成に関する研究について、ダウン症、自閉症、その他の発達障害と大きく3つに分け、それぞれ客体としての自己認知に関する研究、主体としての自己形成に関する研究について概観した。
学術論文 福山型筋ジストロフィー症児の発達に関する事例研究(3) 単著 1994.3. 福岡教育大学障害児治療教育センター年報,5(P9~16)  これまでの2つの報告に引き続き、一人の福山型筋ジストロフィー症児のコミュニケーションの発達を中心に検討を加えた。その結果、やりとり遊びでのフォーマット形成、「同一性の指さし行動」が見られた。また状態表示語の理解の始まり、音声の適用範囲拡大が確認された。続いて、これまでの報告を踏まえて、今後の検討すべき課題について言及した。
学術論文 福山型筋ジストロフィー症児の発達に関する事例研究(2) 単著 1993.3. 福岡教育大学障害児治療教育センター年報,5(P17~25)  上記の報告に引き続き、一人の福山型筋ジストロフィー症児の発達をコミュニケーションの発達を中心に検討を加えた。その結果、「同型性」「相補性」の共時的形成関係が示唆され、「共同化された対象」→「他者の姿勢・態度をまねられる”身体”」→「他者と基本的に同型な”身体”」の変容過程、同化的側面が前面に出た交替遊びの出現などが確認された。
学術論文 福山型筋ジストロフィー症児の発達に関する事例研究 共著 1992.3. 福岡教育大学障害児治療教育センター年報,5(P29~33)  一人の福山型筋ジストロフィー症児の発達経過をコミュニケーションの発達を中心に検討を加えた。その結果、ままごと遊びでの役割交替、同型的活動による相補的やりとり、物の見立てにおける「固有の機能を有する形態的非類似物の見立て使用」「形態的類似物の見立て使用」の出現、および指さし→指さしと言語の併用→言語という発達経過が確認され、全般的にも良好な発達経過をたどっていることが明らかになった。
(熊川宏昭、栗山豊明、松尾逸央、山下 勲)
学術論文 ダウン症乳幼児の発達に関する事例研究 共著 1990.3. 福岡教育大学障害児治療教育センター年報,4(P49~53)  早期教育を受けたダウン症児1事例の2年余りの発達的変容について、時相内及び時相間の発達連関を分析・考察した。その結果、座位の形成と物とのかかわりとの関連、積む・出すといった定位的活動と対人関係の関連、リーチングと言語発達の関連、物のかかわり及び人とのかかわりの発達過程における統合の程度を示すものとしての模倣の存在、の4つが示唆された。
(熊川宏昭、山下 勲)
学術論文 ダウン症児の早期教育に関する事例分析的研究 共著 1988.3. 福岡教育大学障害児治療教育センタ ー年報,1(P41~47)  比較的早期に指導を開始したダウン症児2事例についての3年間の指導経過と発達的変容について分析した。その結果、全般的に発達が良好であり、特にCA3歳前後で発達指数の急激な伸びが見られた。反面、津守式発達検査の結果からは両事例ともに歩行と発語に遅れが見られた。これらは発達の節目となるものであるが、ダウン症児は、この節目を越えることに困難性をもことが示唆された。さらに、これらの発達の節目をスムーズに越えていくための取り組みとして、より早期からの指導の重要性が指摘された。
(斎藤ゆり、熊川宏昭、山下 勲)
学会発表
学会発表 高等部訪問教育対象生徒の人からの働き掛けに応じる力を高める 指導法の研究(4)-応答が見られた際の働き掛けの分析から- 単著 2007.10. 日本特殊教育学会第45回大会発表論文集,810.  本研究では、高等部訪問教育対象生徒に仰向けで指導者と一緒に腕を動かす活動、くすぐり遊びを行った際、生徒の応答が見られた際の指導者の働き掛けの内容を分析した。その結果、本生徒の場合、感覚様相では、聴覚及び触覚、さらにそれらの複合した働き掛けが応答を促すのに有効であった。また揺らす、振動させるといった働き掛けも有効であることが示唆された。さらに働き掛けにおける呼名の重要性が改めて示唆された。
学会発表 高等部訪問教育対象生徒の人からの働き掛けに応じる力を高める 指導法の研究(3)-応答に見られた行動パターンの分析から- 単著 2005.10. 日本特殊教育学会第 回大会発表論文集,  前回の報告同様、高等部訪問教育対象生徒にくすぐり遊び(「いっぽんばしこちょこちょ」)の活動をとおして、人からの働き掛けに応じる力を高める指導のあり方について検討した。今回は特に生徒の応答に見られた行動パターンの分析を行った。
 その結果、応答に見られた行動パターンでもっとも多かったのが眼球の動き、瞼の動きであった。特に、眼球の動きについて右方向への動きが多かった。以上のことから、対象生徒の人からの働き掛けに応じる力を高めていくために、眼球の右方向の動きや瞼の動きに注目していくことの重要性が示唆された。
学会発表 高等部訪問教育対象生徒の人からの働き掛けに応じる力を高める指導法の研究(2)-くすぐり遊び(「いっぽんばしこちょこちょ」)の活動を通して- 単著 2004.10. 日本特殊教育学会第42回大会発表論文集,294.  高等部訪問教育対象生徒にくすぐり遊び(「いっぽんばしこちょこちょ」)の活動をとおして、人からの働き掛けに応じる力を高める指導のあり方について検討した。その結果、指導を経るに従い、くすぐり遊び中の心拍の減速反応が増え、くすぐり遊びの中での指導者の働き掛けに対する定位反応が高まっていったことが示唆された。また、心拍反応の分析から、指導の後半に従って期待反応が高まったこと、働きかける際に生徒の左側から働きかけることが応じる力を高めるために有効であること、繰り返し働き掛けることが期待を高めるのに有効であること、などが示唆された。
学会発表 高等部訪問教育対象生徒の人からの働き掛けに応じる力を高める指導法の研究-仰向けの姿勢で指導者と一緒に腕を動かす活動を通して- 単著 2003.10. 日本特殊教育学会第41回大会発表論文集,709.  高等部訪問教育対象生徒に仰向けで指導者と一緒に腕を動かす活動を行い、その様子を心拍数の変動をもとに評価した。その結果、指導を行うに従い、心拍レベルの応答が高まり、腕を動かす活動が人からの働き掛けに応じる力を高めるのに有効であることが示唆された。同時に指導の中で心拍レベルの応答が行動レベルの応答に変化していった。これはいわゆる腕を動かす活動を媒介とした指導者と生徒の共同注意の高まりが応答の質的な変化に結びついたと考えられた。
その他
その他 特別支援教育の充実に関する基礎的研究-県立高等学校及び特別支援学校教職員への意識調査をとおして- 共著 2008.3. 平成19年度福岡県高等学校教育研究会研究紀要,33(P1~14) 本研究では、今後の特別支援教育推進のための基礎的データを得るため、福岡県立高等学校及び特別支援学校教職員900余名に対し、LD、ADHD、高機能自閉症等の発達障害に関する意識調査を行った。
 その結果、高等学校教職員に関しては、以下のようなことが明らかになった。
①発達障害に関する定義等については、80~90%の教職員が知っていると回答した。一方で高機能自閉症やアスペルガー症候群については知らないとする教職員も多数いた。
②特別支援教育の定義は70%の教職員が知っていたものの、特別支援教育コーディネーターの周知は低かった。
③特別な教育的支援を必要とする生徒に関する質問では、確定診断がある生徒が在籍しているとした教職員が35%いた。
(熊川宏昭、平成19年度福岡県高等学校教育研究会特別支援教育部プロジェクトチーム)