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写真:経済学部 経済・経営学科講師 講師 (KUBO Ryosuke)
教員氏名 久保 亮輔
ローマ字 KUBO Ryosuke
所属学部 経済学部
所属学科 経済・経営学科
職 名 講師
所属学部(兼任1) 共通教育センター
研究室 深耕館3階 S358
研究室電話番号 093-693-3212
メールアドレス kuboryo@kyukyo-u.ac.jp
オフィスアワー 木曜日 12:30 ~14:00
学生諸君へ 皆さんはなぜ九州共立大学に入学しましたか。
明確な理由がないまま入学した人も、あるいはいるかもしれません。
しかし、いまはそれで良いのです。
九州共立大学でしか学べないこと、九州共立大学でしか得られない気づき、九州共立大学でしか築けない人間関係があります。
卒業するまでに、九州共立大学でなければならなかった理由を見つけてください。
そしていつか、九州共立大学に入学しなかったらいまの自分はいないと言えるようになってほしいと思います。
取得学位 博士(経済学)(一橋大学)
学歴 一橋大学経済学部経済学科卒業
一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了(経済史・地域経済専攻)
一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済史・地域経済専攻)
専門分野 経済史、アジア史・アフリカ史
所属学会名 政治経済学・経済史学会
日本オリエント学会
教育研究社会活動の概要 〈2018-19年〉
公益財団法人日本科学協会笹川科学研究助成/研究代表者「マムルーク朝期カイロの修道場の運営実態の解明:ワクフ設定文書、『慈善台帳』、『軍務台帳』の検討から
〈2019-22年〉
日本学術振興会特別研究員奨励費/研究代表者「前近代イスラム史における施設経営の実態:マムルーク朝期カイロの修道施設に着目して」
〈2021-23年〉
一般社団法人信託協会信託研究奨励金/研究代表者「前近代東地中海アラブ・イスラム世界における信託制度の運用実態:15–16世紀エジプトの不動産をめぐる取引と契約の諸相」
〈2022-25年〉
日本学術振興会研究活動スタート支援/研究代表者「信託財産の運用をめぐる比較文明史的研究の基盤構築に向けての試論:ワクフの事例」
〈2023-24年〉
日本学術振興会研究成果公開促進費(学術図書)/研究代表者「前近代エジプトにおけるワクフ経営のダイナミズム:法学説と現実」
〈2024-29年〉
日本学術振興会若手研究/研究代表者「エジプト身分法関連規定の形成過程に関する研究:ワクフ法制との関わりを視野に入れて」
担当授業科目 経済史関連科目、経済学史、キャリア基礎演習、ゼミナール(入門、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ)、卒業研究
学内における委員会活動等 新入生研修委員
経済学会幹事
種 類 著書・
学術論文の名称
単著
共著
発行
年月等
発行所等 概 要
著書
著書 前近代エジプトにおけるワクフ経営のダイナミズム:法学説と現実 単著 2024.2. 刀水書房 本書は、「発展」や「成長」などの西洋に由来する近代的価値観と関連づけながら、15-16世紀エジプトにおけるワクフ経営のダイナミズムを明らかにした。具体的には、ワクフ経営をめぐる法学説と、現実社会で生起する問題との間の緊張関係を一次史料の検討をつうじて描出し、ワクフが時代の推移に伴いにその形を変えていったこと、そして資本蓄積や長期経営を可能にするメカニズムを内包していたことを明らかにした。
学術論文
学術論文 ワクフと経済発展:ティムール・クランの「長い分岐」論をめぐって(特集「統治と再分配の都市史:宗教・社団・市民社会」) 単著 2022.9. 『一橋経済学』 (第13巻1号) pp. 5-34 本論文は、中東・イスラム地域の低開発をイスラム法とのかかわりから説明するティムール・クランの「長い分岐」論を手掛かりとして、ワクフを分析するための理論的枠組みと、それを歴史分析に適用するための方法論を探る試みである。クランの議論は、比較制度分析の手法を援用することでワクフと経済発展の関係性を超歴史的かつグローバルな視角から検討している点で示唆に富むが、その理論的枠組みの有効性をワクフの多様性や地域の特殊性へも配慮しつつ検証するための視点を歴史のなかに求めることが必要であることを指摘した。
学術論文 マムルーク朝前期・軍務庁書記官のための書記術指南:ヌワイリーの『学芸の究極の目的』「ディーワーンの書記術と財務のペン」(第2学芸・第5部・第14章)日本語訳注 共著 2021.9. 『アジア・アフリカ言語文化研究』 (第102号) pp. 115-155 本論文は、軍とイクター(分与地およびそこからの徴税権)を一元的に管理する方法としての書記術のあり方を行政官僚の立場から論じた作品を取り上げ、その日本語訳とともに解題・註釈をまとめた共著論文である。従来は百科事典的史料として理解されてきた作品を、土地制度史研究へ応用する試みであり、研究が立ち後れていたマムルーク朝前期の社会経済事情を解明する糸口となり得る重要な視点を含む。
学術論文 15-16世紀エジプトのイスティブダールをめぐる学説と現実の相克:ハナフィー派法学者の所論に立脚して 単著 2021.9. 『オリエント』 (第64巻1号) pp. 31-47 本論文は、主に不動産からなる寄進財(ワクフ)の交換(イスティブダール)をめぐる15–16世紀エジプトの法学者の所論から、学説と現実の相克を明らかにした。学説では寄進財の交換に慎重な見解が有力であったにもかかわらず、法学者の間でそれを許容する見解が優勢になっていった背景には、減価償却や経年劣化に伴う寄進財の資産価値の低下にどのように対処すべきかという法学者たちの問題意識があったことを指摘した。
学術論文 イスラム法学書を用いた社会経済史研究の可能性:オスマン朝征服期エジプトのワクフをめぐる議論に着目して 単著 2021.3. 『一橋大学社会科学古典資料センター年報』 (第41号) pp. 3-14 本論文は、法学書を社会経済史研究に活用する学際的研究の試みである。法学書を用いた従来の研究が法学・法制史研究にほぼ限定されていたのにたいし、本論文はオスマン朝征服直後のエジプトを対象に、寄進財(ワクフ)のあつかいをめぐるファトワー(法的見解)から社会経済史研究に有用な論点を抽出し、その有用性を示した。限られた事例からではあるが、寄進と人びとの経済生活との結びつきを明らかにした。
学術論文 Jewish Physicians’ Waqf as a Strategy for Survival and Asset Management in Mamluk Cairo 単著 2021.3. Mediterranean World (XXV) pp. 113-134 本論文は、15世紀カイロのユダヤ系ムスリム医師の寄進事例を、その前後の時代の医師の寄進事例と比較することで、マムルーク朝においてワクフが生存と生計を維持するための戦略として庇護民(ズィンミー)に活用されていたことを指摘した。このことは、ワクフが個人の経済生活とのかかわりにおいて実利的な側面を有すること示唆し、市井の人びとの生活実態にも光をあて得る重要な視点を含む。
学術論文 マムルーク朝における医師の財産と寄進:15世紀カイロのワクフ事例に着目して 単著 2019.1. 『歴史と経済』 (第242号) pp. 1-17 本論文は、マムルーク朝期カイロの医師による寄進事例を社会経済史的観点から考察したものである。従来のマムルーク研究、およびワクフ研究では、考察対象が権力者に限定されていたが、本論文では15世紀の2名の医師によるワクフ(寄進)事例を検証した。分析によって、寄進をつうじた財産形成・資産運用のパターンが権力者以外の資産家にも波及したことを明らかにした。
学会発表
学会発表 エジプトの司法体制のオスマン化とワクフ 単著 2023.4.22 「歴史と人間」研究会第273回例会 オスマン期エジプトの司法体制の変容を検討するための基本的視座を提示した。
学会発表 15–16世紀エジプトにおけるワクフ経営の多様化 単著 2022.10.30 日本オリエント学会第64回大会(企画セッション「前近代イスラーム史料研究の新地平」) 15–16世紀エジプトにおけるワクフ(信託財産)の経営手法が多様化してゆく過程を、法学書の検討をつうじて明らかにした。
学会発表 Property Accumulation and Asset Management of Jewish Physicians in Mamluk Cairo 単著 2019.11.1 Workshop titled “The Mediterranean as a Plaza: Japan, the Mediterranean and the World” ユダヤ系ムスリム医師が、財産形成と資産運用の方法として戦略的にワクフを利用していたことを明らかにした。
学会発表 Acquisition of the Site for Sufi Institutions and its Utility Form in Mamluk Cairo: Within the Framework of Waqf Studies 単著 2019.5.13 Workshop on “Text-Context-Problematic” スーフィーたちの生活・修行の拠点であった修道施設の建設・経営において寄進(ワクフ)が果たした役割を検討した。
学会発表 Management and Administration of a Waqf Facility in Mamluk Cairo: Who were the Beneficiaries? 単著 2018.12.2 2nd German-Japanese Workshop on Mamlukology 寄進施設の管財人の就任者に着目し、マムルーク朝前期から後期にかけてその属性が変容したことを明らかにした。
学会発表 マムルーク朝期カイロにおける施設経営の実態 単著 2018.10.14 日本オリエント学会 第60回大会 ワクフをつうじて建設された寄進施設の経営実態を、誰が受益者であったのかという問いを手掛かりとして検討した。
学会発表 前近代イスラム史における病院運営のあり方:マムルーク朝期カイロのマンスーリー病院を事例として 単著 2017.10.14 政治経済学・経済史学会2017年度秋季学術大会 ポスターセッション マムルーク朝期カイロに設立された複合施設の運営実態を、社会経済史的関心から分析した。
その他
その他 (Web記事)カラーウーンの病院のその後 単著 2020.5. カラーウーンVRプロジェクト「深掘り解説」 本記事はアウトリーチ活動の一環として高校生〜大学生向けに最新の研究成果をわかりやすく解説したものであり、初学者の関心を喚起する要素を含む。
(https://qalawun.aa-ken.jp/blog/20200511_211/)
その他 (Web記事)The Later Years of Qalawun Hospital 単著 2020.5. カラーウーンVRプロジェクト「深掘り解説」 前掲記事の英訳版
(https://qalawun.aa-ken.jp/en/blog/20200511_211/)
その他 (Web記事)ワクフの宗教的・社会経済的意義 単著 2020.5. カラーウーンVRプロジェクト「深掘り解説」 本記事はアウトリーチ活動の一環として高校生〜大学生向けに最新の研究成果をわかりやすく解説したものであり、初学者の関心を喚起する要素を含む。
(https://qalawun.aa-ken.jp/blog/20210525_530/)
その他 (Web記事)The Religious and Socio-economic Significance of Waqf Charitable Endowments 単著 2020.5. カラーウーンVRプロジェクト「深掘り解説」 前掲記事の英語版
(https://qalawun.aa-ken.jp/en/blog/20210525_530/)
その他 (Web記事)設立文書としての寄進文書 単著 2020.5. カラーウーンVRプロジェクト「深掘り解説」 本記事はアウトリーチ活動の一環として高校生〜大学生向けに最新の研究成果をわかりやすく解説したものであり、初学者の関心を喚起する要素を含む。
(https://qalawun.aa-ken.jp/blog/20210525_548/)